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ヒューマンエラーを科学する  人間の注意特性

お知らせ
2022.05.11
ヒューマンエラーを科学する
”人間の注意特性”

●注意の特性
 注意にはリズムがある。緊張と弛緩の繰り返しである。
 注意には目がある。視線の向いたほうにしか注意は働かない。
 注意の選択性:注意は、関心のあるものは選択するがそれ以外のものには注意は働かない。
 注意の深さ:一点集中という現象があるように、集中すると他のことへ注意が働かない。
 注意の範囲:一瞬にとらえられる範囲、モノ、情報には限界がある。

●不注意
 1.注意の転導「脇見運転」
   他のものに注意をひかれ、本来注意すべきものから目を離す。

 2.置き換えによる忘れ「走行中の携帯電話使用」
   他のものに注意をひかれ、かつそれに関連した操作を行う。

 3.動作の中断
   必要な操作・チェックが抜ける。

 4.思い込みによる忘れや誤操作

 5.おそらく誰かがしてくれただろう
   結果としてだれも実施せず、操作や動作が抜ける。


「キーとじ込みエラー」の原因

 1.一連動作の中断
   荷物があった、荷物などで手がふさがっていた、車外に出るまで車内で用事をした。
 2.次にすることを考えていた
   車外に気になる物や人がいた、車を降りて次に行うことを考えていた。
 3.考え事をしていた、ぼんやりしていた
 4.早く出ようと焦っていた
※「あとでやろう」という状況はしばしばエラーを誘引する。


注意を高めるためにどうしたらよいか

 1.外側からのアプローチ
   対象物を見やすくする、大きくする、繰り返し表示する。
 2.内面からのアプローチ
   限られた注意力を有効に使うため、「ここだけは」というポイント押さえが、出発前のミーティングなどで、あるいは自分でイメージを描くなどの工夫が必要。